おかあさんの底力 茨城7区 ながおか桂子 自民党
桂子のActionダイアリー

国籍法について

 ここ数日、国籍法改正について実に多くのご意見が電話、FAX、メールで寄せられております。
 この国籍法改正は、現行法では、日本人の父親と外国人の母親との間の子に対し日本国籍を取得する要件として「父母の結婚」が条件であることに対し、父母が結婚していない場合要件を満たさないため国籍が取得できないということが最高裁で法の下の平等を定める憲法に反するとして違憲判決となりました。これを受け、結婚しない場合においても日本人の父が認知することにより国籍取得ができるように法改正するというものです。
この国籍法改正問題の論点は、任意認知の要件として、客観的な証明を必要としないため、これを悪用し、国籍取得を目的とした偽装認知が横行する心配があるという点であろうと存じます。
 頂いたご意見の大多数もこの偽装認知を不安視し対策を万全にすべしとのご指摘でした。理由の如何を問わず国籍の狭間で苦しんでいる子供たちを救うことは政治の使命であると考えます。しかし「立法の趣旨に反するような悪用の恐れがあり国益を損なう。」というご意見も真摯な議論であると考えます。
この点を鑑み、去る11月14日、偽装認知の横行を防止する方策の担保が得られるよう法務委員会における慎重審議を求める決議を自民党国会議員有志で申入れました。
 11月17日、国会議員有志による「国籍法改正問題緊急対策会合」を開催、この問題への対策を検討いたしました。
 11月18日、法務委員会での採決に際し、「附帯決議」がなされました。
「附帯決議」はあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、法律の施行に際し、それまでの委員会審議を踏まえ、行政府が遵守しなければならない事柄を委員会として表明するものです。
 その「附帯決議」に新たに次の点が盛り込まれました。

 我が国の国籍を取得することを目的とする虚偽の認知が行われるおそれがあることを踏まえ、国籍取得の届出に疑義がある場合に調査を行うに当たっては、その認知が真正なものであることを十分に確認するため、調査の方法を通達で定めること等により出入国記録の調査を行う等万全な措置を講ずるよう務めるとともに、本法の施行後の状況を踏まえ、父子関係の科学的な確認方法を導入することの要否及び当否について検討すること。

 認知に際しては日本人の子どもとはっきり証明されるためには科学的根拠(DNA鑑定等)が有効です。
 この客観的な方法は、偽装を防止するとともに真に日本人の子どもであるということを確認するという意味においても重要な方法です。
ベストではないかもしれませんが、現時点で最善を尽くした結果です。
 同志の国会議員が各方面に対しギリギリまで必死に交渉し、盛り込んだものです。特に法務委員の先生方のご尽力がにじみ出るような案文です。
 法案は衆議院を通過し参議院に送付されました。こうした国の形に関わる様な多くの国民が見守っている法案に対しては、与野党の別なく、真に国益を考え議論がなされるべきと考えますがいかがでしょうか。

≪ご意見をお寄せ頂いた皆さまへ≫
 今回マスコミがほとんど報道しなかったにも関わらずインターネット上での問題提起を受けた多くの皆さんがこの件に注目し、自ら行動し政治参加されました。私のところだけで全国から千二百通を超すご意見が寄せられ、どれ一つとっても組織的な統一された文章ではなく自分自身の言葉で語られていたことに素直に驚き、純粋に国を想う気持ちが感じられました。政治への無関心が叫ばれる昨今、これほどまでに国の将来を真剣に考えてくださったことに感謝します。麻生総理の言う「日本の底力」って案外こういうことなのかもしれない。

 今回の結果は私たちにとって100点の結果ではなかったかもしれません。しかし確実に一歩前進したことは間違いありません。
少なくとも法の運用に際しては、行政当局の責任において偽装認知を防止するよう万全の対策をとることが確認されたわけですから。
さらに言えば、私は「偽装認知」という手段だけでなく、その他の方法も含めた「国籍の不正取得全体」を的確に取り締まることが最重要と考えます。法の運用に問題がある場合は、不正取得全体を罰則強化できるよう新たな法案を働き掛けることもできると考えます。いずれにせよ現段階においては参議院の動向を注視し、よい方向に向かうよう同志の国会議員と共に対処して参ります。

 マスコミの報道は一面的になりがちです。我々政治家の情報発信もしかり、インターネット上の情報もしかり、ですがそれらを様々な角度から見れば新たな発見があると思います。

 今回、少しでも政治を身近に感じることが出来たのでしたら、一つお願いがあります。
もう一度、この問題について、多角的な情報をもとに検証していただき、そして、どうすれば問題点を解消できるのか共に考えていただければ幸いです。

[ ながおか桂子事務所 ]

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